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ガジェット

2014/12/16 Tuesday

GRIDでボランティアするのでござるよの巻

師走でごわす。
寒さはわりと平気な北国育ち、坂田です。
こななつわ。

年末といえば歳末たすけあいとかボランティアの季節でもあります。
本日の作戦報告はそんなボランティアをITでやっちゃえの話です。
忙しいのでサラッと流しましょうか。

唐突ですが、みなさんがお使いのパソコン、わりと暇してます。

ワードとかエクセルくらいなら今時のPCではCPUの暇時間があるんですよね。皆さんが文書を考えたりメールやホームページを『見てる』間なんかも、PCはじっと待ってる感じです。動画も視聴なら実は目一杯でもなかったりします。むしろ、回線のほうが問題なくらいで。PCが本気で忙しくなるのは、映像系の編集とか3Dゲームとかそれくらいでしょうか。

そんなCPUの余剰能力をボランティアに活かすのが今回のGRIDなお話です。

電源入れてるだけでこっそりボランティアをしてくれるなんて、なんかラクして良いことしてるみたいで気分がよいですね。街頭募金もいいけど、ちょっとトイレに席を立っている間とか、メールの返信に悩んでいる間とか、そんなCPUの暇時間にボランティアしてくれるわけですから、まさにデジタル世代向きのボランティアと言えます。

それがGRIDという仕組みを使うことで実現するわけですが、GRIDってなんぞや ? というとちょっと面倒なので省略しますが、ざっくりいうと「スーパーコンピューターですらとっても計算に時間のかかる複雑な大量の計算を、みんなで小分けして宿題としてシェアして計算しましょ」というものです。

ゲーム好きならちょっと耳にしたことがあるかもしれません。
PlayStation3が発表される頃にクタたんこと久多良木さんがぶちまけてましたね。
PS3はGRIDで人工知能並みの能力を実現するとかなんとか。

➤ 久夛良木健氏が語る、PlayStation 3とCellの正体 – [PC Watch]
➤ 【東京ゲームショウ2006】あり余るCPUパワーと巨大ネットでPS3ゲームは現実を作り出す—久多良木氏が夢を語る – [ITpro]

余剰能力をシェアしてゲームに活かす。
壮大な夢物語氏でしたねえ … あ、いかんいかん。

今回導入するGRIDはこの界隈の先駆け、BOINCです。仕事以外のソフトウェアですから、会社のPCに入れるのは本当なら社長の許可が必要なところですが、ボランティアですもの. .. いいですよね ? 社長 ! (事後承諾 )

BOINCは元々、カリフォルニア大学バークレー校で始まった、宇宙人の痕跡を探す旧SETI@Homeがベースです。私は2002年から参加してますが、手持ちのお古になったPCを何台か動員して2005年にBOINCに移行するまでにトータルで約85,000時間 ( 約9.7年分 ) ほど貢献しました。

GRID-0_SETI

BOINCになってからもSETIは続いていますが、いろいろなプロジェクトが加わって様々な計算が世界の各地にあるPCでシェアして行われています。ワールドシェアという名前にはぴったりでござるな !

GRID-1_BOINC

今回はボランティアということで、世の中に貢献するプロジェクトを選びました。

GRID-2_WCG-childhood_cancer

WorldCommunityGridは、元々は日本の某大学にある研究室が主導してたはずだったと記憶してますが、現在はIBMがメインパートーナーとして牽引しているプロジェクトです。小児がんやエイズなどに効果的なタンパク質の解析を行っていて、参加者はその計算を宿題としてPCに計算させます。

GRID-3_community

2ちゃんねるで白血病解析のボランティアが話題になったのを覚えている方もいるかと思いますが、そちらの流れでWorldCommunityGridに参加された方も多く、ちーむ2ちゃんねるはかなり大きな勢力を誇ってます。

最近話題のエボラ出血熱の解析も始ってます。

GRID-4_WCG-ebola

私はというと、現在のところ4年255日12時間ほどのCPU時間を提供しています。
CPUが非力なPCしか持っていないのでなかなか伸びてませんが、2009年の9月からなのでコツコツと長く続けるとちょっとした貢献度になりますね。

GRID-5_Results

プロジェクトはいくつかありますが、気に入ったものを選ぶこともできます。

GRID-6_choice

さて、具体的な参加方法ですが、いたって簡単なものです。

  1. 1. WorldCommunityGridにアカウントを作る
  2. 2. BOINCクライアントソフトウェアをダウンロードする
  3. 3. チャチャッとインストールする
  4. 4. プロジェクトを選ぶ
GRID-7_Install-1
GRID-8_Install-2
  1. 5. 起動したらアカウントのIDとパスワードを入力する

これで完了。
インストールするとスクリーンセーバーを書き換えてしまうので、気に入ったのでなけければ元に戻すのをお勧めします。Mac版ではインストール後にダイアログでスクリーンセーバーをセットするか聞いてくる ( 英語 ) ので選択してください。

※追記 : Windows版はインストーラーの手順を進めるとオプション選択画面が来たところで『Advanced』をクリックしてスクリーンセーバーのチェックを外せばスクリーンセーバーの設定を書き換えずに進められます。

あとは放置するだけで、勝手に宿題をダウンロードしてCPUの余剰能力を使って裏方でこっそり計算をはじめます。CPUが忙しくなると計算を停止するのでパソコンが遅くなる心配はありません。また暇になると自動的に計算を再開します。

どのくらいの処理能力で計算を停止するかのしきい値や、どの程度CPUを使い込むかなど細かい設定も可能です。

GRID-A_Install-4
GRID-B_Install-5

今のトレンドはCPUに加えてGPUも使い込むGPGPUでしょうか。3Dゲームもこなせるような高性能グラフィックをお持ちの方は飛躍的に計算が速くなるので是非。

これでパソコンをつけたままでも電気代がもったいない ! なんて言わせませんね、ボランティアしてるんです ! ( キリッ ) と返してみましょう。私どもワールドシェアも全員にインストールして、会社としてドヤ顔でボランティアもしてるんですと言い張りたいと思います。

わたくしもコタツでミカンを食べながら、パソコンでウェブをみながらボランティア。
そんな年末を過ごしたいと思います。

モイモイ !!