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ベトナム恋愛宣言

2014/11/20 Thursday

第四話 のびたの心は砕けない

ベト恋6

 

「いや~良かったよ!のびさん今日来ないかと思ったよ。仕事中じゃなかった?」

 

 

知り合いのモモヤマはけらけらと笑いながら言った。

 

 

「モモヤマさんのお誘いを断るわけないじゃないですか」

 

 

 

あの後、仕事をほっぽって出てきたことは伏せておいた。面倒なことになっても困るからだ。
あとでスタッフに謝らなくては…。

 

 

ここはレタントンのヘムにある山小屋風の店、ロータスという店だ。

 
モモヤマが行きたいと言っていた店は生憎混んでおり、近くにたまたまのびたの知り合いが働いている店―ロータスが空いていたので、ここに入ることになった。

 

 

 

ベト恋5

 

 

「そういやこないだ、大変だったらしいな?聞いたよ」

 

「どこのおしゃべりですか、全く…そうですよ、やられました。同伴代請求されましたよボカァ」

 

 

がっくりと項垂れるのびたを尻目に、モモヤマは大笑いしていた。

 

 

「まあ向こうもプロだしな、仕方ないこった。そんな過去忘れて、次を探したらどうかね」

 

「次ですか…」